2011-01-01から1年間の記事一覧

静と動の往還としてのモデリング

DCIを参照しつつ「業務分析」について考える はじめに 最近「アジャイル」という言葉をなるべく使わないようにしています。なぜなら、この言葉に込められた「桃源郷へのあこがれ」が、色々なものを見えなくしてしまうような気がするから*1。例を挙げましょう…

モックによるインターフェイスの発見

TDD

設計ツールとしてのモックの使い方について考える。 導入 先日、"Mock Roles, not Objects"の日本語版「ロールをモックせよ」を公開しました。この論文は2004年に書かれたもので、著者はSteve Freeman氏、Nat Pryce氏、Tim Mackinnon氏、Joe Walnes氏という…

SIを仕事にするということ

パラダイムを学ぶことと、実際にデリバリーすることとのバランスについて。あるいは転職報告。 導入 8月1日にグロースエクスパートナーズ株式会社に入社しました。人生で2回目の転職となります。入社してまもなく一ヶ月が経とうとしていますので、本日はその…

書評:アジャイルサムライ―達人開発者への道

オーム社様と監訳者の方々より献本いただきました。厚くお礼申し上げます。ありがとうございます! アジャイルサムライ−達人開発者への道−作者: Jonathan Rasmusson,西村直人,角谷信太郎,近藤修平,角掛拓未出版社/メーカー: オーム社発売日: 2011/07/16メデ…

書評:プログラミングGroovy

著者の方々より献本頂きました。厚く御礼申し上げます。ありがとうございます! プログラミングGROOVY作者: 関谷和愛,上原潤二,須江信洋,中野靖治出版社/メーカー: 技術評論社発売日: 2011/07/06メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 6人 クリック: 392回…

技術系プレゼンテーションの前にやっておくべきこと

プレゼンテーションの下準備を行う際に、普段心がけていることを整理する。 導入 ブログ、翻訳に続く舞台裏シリーズの第3弾として、プレゼン前の下準備の際に自分が心がけていることをまとめておきたいと思います(もう舞台裏ネタはないので、これで最後で…

TDDの実践 〜TDDBC仙台レポート〜

2011年7月2日に開催されたTDDBC仙台のレポート。 導入 「TDD Boot Camp」通称TDDBCにはずっと参加したいと思っていたわけですが、今回仙台で機会を得ることができました。最初はJavaでと思っていたのですが、Scala組に入れて頂きまして、山中(@ymnk)さん、…

翻訳に必要な3つの技術

翻訳に必要と思われる技術について整理する。 導入 私のブログの書き方を紹介したエントリの中でもすこし触れたとおり、翻訳という作業は自分の中で大きな位置を占めるようになってきています。『エリック・エヴァンスのドメイン駆動設計』が出版されて以来…

ドメイン駆動式ソフトウェアの育て方

レッツゴーデベロッパー2011での発表原稿とスライド 導入 2011年05月28日「レッツゴーデベロッパー2011@仙台」が開催されました。このイベントのテーマは「共有と交流」。"「共有」には、最新技術、知識、復興への想い、それぞれの決意を共有することを、「…

関数型Scala(7):ラムダとその他のショートカット - Mario Gleichmann

この記事はMario Gleichmann氏による、「Functional Scala」シリーズの第7回「Functional Scala: Lambdas and other shortcuts | brain driven development」を、氏の許可を得て翻訳したものです。(原文公開日:2010年12月5日) 前回は、関数型プログラミ…

関数型Scala(6):高階関数 - Mario Gleichmann

この記事はMario Gleichmann氏による、「Functional Scala」シリーズの第6回「Functional Scala: High, Higher, Higher Order Functions | brain driven development」を、氏の許可を得て翻訳したものです。(原文公開日:2010年11月28日) 関数型Scalaの第…

関数型Scala(5):内包を理解する - Mario Gleichmann

この記事はMario Gleichmann氏による、「Functional Scala」シリーズの第5回「Functional Scala: Comprehending Comprehensions | brain driven development」を、氏の許可を得て翻訳したものです。(原文公開日:2010年11月21日) 関数型Scalaの第5話によ…

技術系ブログの書き方

勉強と結びつけながらブログを続けていくためのプラクティスについて整理する。 はじめに 先日、『DDD(Domain-Driven Design)』の日本語版が出版されました。謝辞でも触れましたが、この本を翻訳するということは私にとっては目標かつ夢であり、それが実現…

戦略的設計入門

"Beautiful Development"(2011.04.09 DevLOVE)の講演資料と原稿 はじめに 本日(4/9)、DevLove様と共同で、第2回"Beautiful Development"を開催致しました。これは、日本語版DDDの発売を記念し、DDDに造詣の深い方々に集まって頂き、2枠構成で講演して…

関数型Scala(4):クロージャ - Mario Gleichmann

この記事はMario Gleichmann氏による、「Functional Scala」シリーズの第4回「Functional Scala: Closures | brain driven development」を、氏の許可を得て翻訳したものです。(原文公開日:2010年11月15日) 関数型Scalaの第4話にようこそ! 今回はあち…

関数型Scala(3):関数としてのオブジェクトとしての関数 - Mario Gleichmann

この記事はMario Gleichmann氏による、「Functional Scala」シリーズの第3回「Functional Scala: Functions as Objects as Functions | brain driven development」を、氏の許可を得て翻訳したものです。(原文公開日:2010年11月8日) 関数型Scalaの第3話…

読書マップとDDD 〜DDDは3冊目の本?〜

技術書の読み方を考えつつ、『ドメイン駆動設計』を位置づける。 はじめに 〜1冊目の本〜 あなたは技術書をどのくらい読んでいるでしょうか?多い人は月何冊も読んでいるでしょうし、もう何年も読んでいないという人もいるでしょう*1。あるいは、「買ってい…

関数型Scala(2):関数 - Mario Gleichmann

この記事はMario Gleichmann氏による、「Functional Scala」シリーズの第2回「Functional Scala: Functions | brain driven development」を、氏の許可を得て翻訳したものです。(原文公開日:2010年10月31日) 関数型Scalaの第2話へようこそ!前回は、コ…

関数型Scala(1):導入 - Mario Gleichmann

この記事はMario Gleichmann氏のブログエントリ「Functional Scala: Introduction | brain driven development」を、氏の許可を得て翻訳したものです。(原文公開日:2010年10月28日) また、当記事の翻訳許可を求めてメールした際、その返信として氏から暖…

書評:プログラミングScala

訳者の方々とオライリー・ジャパン様より献本頂きました。厚く御礼申し上げます。ありがとうございます! プログラミングScala作者: Dean Wampler,Alex Payne,株式会社オージス総研オブジェクトの広場編集部出版社/メーカー: オライリージャパン発売日: 2011…

スクラムによるドメイン駆動設計

ビジネスとソフトウェアの統合という観点から、スクラムとドメイン駆動設計の関係をとらえなおす。 導入 ここ数ヶ月は日本のスクラムにとって、おそらく非常に有意義な期間だったのではないかと思います。12月にJim Coplien氏による認定スクラムマスター研修…