ソフトウェア・エンジニアとしてそれなりにがんばろうと思えば、もはや必須と言える英語。この場合には、会話力よりは読解力/聴解力が求められる局面が多いと思います。英語で書かれた技術情報を処理するという観点から考えた英語勉強法について、2部構成のパート1。「どうも良く分からない」という所からTOEICで600ぐらいを目指す勉強法についてです*1。
アンチパターン
翻訳ソフト
ある程度の長さの文章も自動的に翻訳してくれるソフトが多くあります。ただ、個人的には、英語ができるようになるためには絶対に使うべきではないと考えています。「現段階では日⇒英の翻訳を妥当な水準で行なってくれるソフトがない」と思えることが一因はありますが、本質的な問題は「英文の構造解析」という重要なステップをソフトにゆだねてしまう点にあると考えます。
分からない単語を調べつつ構文を解釈していくという行為が、時間はかかっても英語力の向上につながると思います。その上で非常に有効なのが電子辞書。こちらに関してはWebでも良いのかもしれませんが、一つ持っていても決して損はしないと思います。
高い教材
もちろん、どの程度の金額をもって「高い」とするかはその人の主観だと思いますが。何が言いたいかと言うと、英語の勉強はとてつもなく時間をかけなければいけないもの、そしてできる限り生活の中に組み込まなければいけないものだと思っています。そういう意味では、教材は一過性のものでしかないので、無理をして投資をする必要はありません。むしろ高いお金を払って三日坊主になる方が、後々のモチベーションに影響します。(もちろん、世の中には良い教材もたくさんありますし、中には高額と思えるものもあります。そういったものの価値を否定する意図はまったくありません。)
私がそれなりに高額を投資した英語勉強ツールは以下の二つです。
- 電子辞書
- iPod
戦略
まずは英文法
読んで理解できないことは、絶対に聞いても理解できないので、まずは読解力から考える必要があります。経験上、「どうも良く分からない」ことの原因は、「英語の構文が理解できないこと」にあると思います。「単語の意味は全て調べたけれども、日本語に翻訳するのが難しい」という時期には、「文法の勉強」をするしかありません。個人的に文法の勉強をする上で最良だと思っているものをご紹介します:
- 作者: 山口俊治
- 出版社/メーカー: 語学春秋社
- 発売日: 1998/03
- メディア: 単行本
- 購入: 10人 クリック: 135回
- この商品を含むブログ (57件) を見る
ボキャブラリー・ビルディングは重要
構文さえ取れるようになれば、あとは実際の英語に触れていくのが一番なのですが、単語量が少ないと「読むのに時間がかかる」「聴いても分からない」ということになってしまいます。ある程度の長さの文章を読みつつ、ボキャブラリービルディングをする上でのおすすめです:
- 作者: 風早寛
- 出版社/メーカー: Z会出版
- 発売日: 2000/03/15
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 9回
- この商品を含むブログ (25件) を見る
実際に読む
基礎単語力がついたら、あとはひたすら読むのみです。ただ、注意が必要なのが、いきなり「小説」に挑戦しないこと。文体というかリズムがあるので、単語や構文が難解であるケースが少なくありません。おすすめなのは「情報を伝える」ことを目的としたニュースや、エンジニアの方であれば技術書の原著といったものになるとおもいます。
実際に聴く
「読み」と同時に必要なのが「リスニング」です。これに関する定番Podcast:
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
- -
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
English as a Second Language Podcast
http://www.eslpod.com/website/
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
- -
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
もちろんフリーですが、テキストを買うこともできます。
パート2について
- 英文法を理解し、単語の基礎を作ること。
- 実際の英語に目と耳を慣らすこと。
これで英語の基礎は固められると思います。慣れの程度にもよりますが、丸腰でTOEICを受けても500〜600は取れるのではないでしょうか。ここから800点位までは本質的な違いはなく、「ボキャプラリー・ビルディング」「文法問題対策」といったことに、どこまで真面目に取り組むかに応じてスコアを伸ばせると思います。
しかし、800点を超えた辺りに一つの壁があるように感じます。次回はその壁を突破するいくつかの勉強法について考えます。