テクニカルエンジニア(データベース)

概略

ご存知の通り、IPA資格専門系の一本です。僕のように「開発」工程に携わる人間にとっては、専門系の中で最も手が届きやすそうな感じがするのが、この「データベース」だと思います。(あとは、「情報セキュリティ」とかでしょうか。)ただ、勉強してみて分かったのですが、相当重要な分野です。「アプリケーションエンジニア」のイメージは「システム開発の全体を通じた技術系責任者」と書きましたが、この資格に関して言えば、できることなら開発メンバー全員が知っているべき知識と言えます。結局のところ、一部の高度な業務を除いてほとんどのシステムは、「データをどう扱うか」に終始するのであり、適切なデータモデリングと適切なデータ処理実装さえしていれば、開発は大体うまくいくと言えるのではないでしょうか。話がややそれましたが、とにかく「絶対受けるべき、少なくともは勉強してみるべき」ということです。

対策

午前試験はありますが、その他の試験と同じで特別な対策は必要ありません。普通に勉強していれば普通に受かります。午後試験に関して、とりあえず「この一冊」、という本をあげるならば以下の一冊でしょう。

2008 データベース記述式・事例解析の重点対策 (情報処理技術者試験対策書)

2008 データベース記述式・事例解析の重点対策 (情報処理技術者試験対策書)

別にiTECさんの回し者なわけではないですが、基本的な考え方が身につく良書です。データの「縦持ち横持ち」とかも解説してあるので、開発現場に置いておく価値も十分にあります。


試験勉強のテクニック的なことをもう少し補足するならば、勉強の重点は、午後試験、特に午後1試験におくべきです。午後2試験は高度ではありますが、時間がたっぷりあるのでキチンと理解さえしていれば十分合格点が出せると思います。問題は午後1、とにかく時間が足りません。「考えて考えて答えを出す」というレベルでは不十分で、「こういうときはこう」と反射的に答えが出せるレベルまで演習を重ねておく必要があります。選択式ですが出題分野は決まっているので、自分の経験と照らしあわせ、何を解くのかはっきりさせておくのが良いと思います。途中まで解きかけた大問を途中で放棄したら確実に時間はなくなります。

蛇足

本当に役立つ勉強がしたいならば、試験勉強に留まらずにデータベース自体についての理論書も一冊読んでおくべきだと思いました。データモデリングがらみの問題は前述の本であらかた解けるようになりますが、SQLやアクセスパスについて本質的に理解するには少し不足しています。


僕自身は結局「これ」という理論書を見つけられずに試験日を迎えてしまいました。結果は無事合格していましたが、受かる落ちるよりも知識を体系的に身につけることという目的に対しては、ちょっと不十分でした。良書を見つけたらまた報告します。