記事:コードを一行も書かずにオープンソースに貢献する方法

オープンソースへの貢献に関するKrzysztof Koźmic氏の記事について、要約とコメント。

要約



コードを一行も書かずにオープンソースに貢献する方法
http://devlicio.us/blogs/krzysztof_kozmic/archive/2009/09/10/how-to-contribute-to-open-source-without-writing-a-single-line-of-code.aspx


フィードバックを返す

貢献する一番簡単な方法はフィードバックを返すことです。健全なオープンソースプロジェクトに携わる開発者は誰しもユーザのフィードバックを待ち望んでいます。プロジェクトについて自分の考え方を数行書くのは大したことではないように見えますが、プロジェクトを正しい方向に向ける上ではフィードバックを返すことが一番大切なのです。

他の人を助ける

商用のソフトウェアと違って、オープンソースのプロジェクトは数人の人が無償でドキュメントを作り、コードを書き、ブログを書き、質問に答えるということをやっています。だから、ちょっと自分の時間を使って、コーディング以外の作業を肩代わりしましょう。ディスカッショングループやQ&Aサイトに登録して、もし自分が知っている内容が質問されていたらそれに答えて下さい。質問した人は助かるし、別の見方をすればコミュニティでの自分の評判をあげることにもなりますよ。

ドキュメントを書く

プロジェクトに使うのが難しい面があったり、ドキュメントがあまり役に立たない時には、ドキュメントを改善しましょう。多くのプロジェクトでドキュメントはWikiの形式になっているので、自由に編集し、改善することができるのです。

コードだけでできているわけではない

オープンソースプロジェクトはコードとドキュメントだけではありません。可能であれば、プロジェクトのウェブサイトを改善する手伝いをしましょう。

ブログを書き、ユーザグループのミーティングで発表する

ブログを持っていたら、プロジェクトについて書いて下さい。調べるのに15分かかったことであれば、書く価値があります。また、もしそのプロジェクトが好きならば、他の人も巻き込みましょう。自分の所属するユーザグループでそのプロジェクトについて話をして、コミュニティを広げて下さい。

寄付をする

オープンソースプロジェクトを使うのは無料ですが、開発して保守をするのは無料ではないはずです。ほとんどの人は考えもしませんが、寄付をすることはプロジェクトを進める上で大きな助けになります。開発をする上で有償のソフトが必要になることもあるのです。また、大口の寄付をすれば、開発者がフルタイムで働けるようになり、そうでなければ不可能だったことができるようになります。

コメント

オープンソース」という言葉自体はこの業界に入る前から知っていたような気がしますが、本当の価値が分かったのはやはり入って何年か経ってからでした。これはやっぱりすごいことで、オープンソースを作っている人たちと支えている人たちのことを、私は心底尊敬しています。恩恵を受けるだけの立場から、貢献する側にまわるために努力をしている方も多いと思いますが、やはり本格的にコードを書こうとするとなかなか思う通りにいかないこともあるものです*1。そんな時に、コードを書かなくても貢献はできるとはっきり言ってもらえると、ずいぶんと救われる気がしますね。いい記事だと思います。だいぶ縮めていますので、ぜひ原文もご覧下さい。


蛇足ですが、英語圏に住んでいるとあまり感じないかもしれないけれど、個人的には貢献と信じているものを最後にもう1つ:
「翻訳をする!」

*1:私自身もS2コミッタの末席に加えて頂いてはいますが、なかなかコードが書けていません。